私は4人兄弟の末っ子・
末っ子と聞けば、幼い頃の記憶が蘇りますが、
気がつけば全員が70歳を過ぎた“老兄弟”になりました。
それでも、兄弟の関係というのは不思議なもので、
年齢を重ねても役割のようなものはどこか残っているようです。
今の時期は頻繁に長姉が畑で採れた野菜を分けてくれます。
電話が来ると私が車を走らせて受け取りに行って
そのまま長兄の家にも届けるのですが、
まるでUber Eatsの配達員ようで
我ながら少し笑ってしまいます。
先日、いつものように長兄へ野菜を届けたときのことですが
玄関先で袋を渡すと、
長兄が「おっ、魚か?」と期待するような声を出したのです。
思わず驚いたオヤジ・・
長兄に釣りたてのサバを届けたのは、
もう3週間も前のことですが
そんなに楽しみにしてくれているとは思っていなかったので、
心の奥が少し温かくなりました。
兄弟というのは歳を重ねるほどに
素直な気持ちを言葉にしなくなるものです。
だからこそ、あの一言は妙に嬉しかった。
「仕方がない、今週もブリとサバを狙いに行くか」
迂闊にもそんな気分になってしまったオヤジです。
海に向かう理由は人それぞれですが、
私の場合、たくさん釣れれば 長兄におすそ分け、
もっと釣れれば長姉にも届けることがあります。
姉の野菜と私の魚で、
長兄の食卓が少しだけ豊かになるなら、
こんなうれしいことはありません。
そんな小さな循環が、今の暮らしの中で心地よいのです。
さて、今週はどんな海になるだろう。
ブリが来るか、サバが群れるか、あるいはボウズか・・
今度は少ない釣果でも長兄に届けようと思っています。
